ニゾラールの皮膚への作用

ニゾラールはケトコナゾールを成分にした医薬品で、日本でも承認されていますが、海外でも広く利用されていて、カビや酵母といった真菌による感染症の治療に用いられます。抗真菌薬として使用されるニゾラールは、主に皮膚に塗るタイプの外用薬として利用され、クリームやローション、スプレー、シャンプー、石鹸など様々な商品に配合されています。真菌は角質や表皮に留まって増殖する表在性真菌症と、体内の内臓などに感染して悪さをする深在性真菌症の2つに分類され、その中で塗り薬として適用できるのは表在性真菌症となります。皮膚に感染するものは白癬菌やカンジダ菌、癜風などがありますが、多くは白癬菌が原因となり9割近くの人で足に感染した水虫となります。皮膚に感染するとは言っても角質層より外側に存在すれば、入浴時に洗うだけで洗浄できるのですが、白癬菌は角質層より下に侵入するため、お風呂に入っただけでは取り除くことは不可能です。そのため、皮膚からニゾラールの成分を浸透させて、真菌を退治することが治療の目的となります。ニゾラールはイミダゾール系の作用機序を持ち、白癬菌やカンジダなどの生合成に必要となる細胞膜の生成を邪魔する働きがあります。ヒトの細胞膜はコレステロールを主要成分としていますが、真菌は似たような構成成分であるエルゴステロールを主にしています。イミダゾール系はエルゴステロールに選択的に作用するため、細胞膜を正常に生成させないことで、真菌が生育できる環境を阻害することができます。これにより真菌の増殖を抑え、不活性化することで殺菌的に効果を発揮します。塗り薬は水虫の治療が困難と思われていますが、ニゾラールは抗真菌作用が高くしっかりと塗っていれば完治できるので、根気よく使用することが大切です。

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